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(R18) 雑草ノ花 (弐) ─鬼灯の冷徹─

第8章 【団栗ころころ】



下ごしらえは完璧だった。

生前、と言っても亡者だけど
それでも確かにこの世に
存在した紗英を取り戻す。

その、器は──

鬼灯。お前は全く
いい部下を持ったね。

「上出来だ……っはは」

白いくるくるパーマに
三本角の人懐こい小鬼。

彼に描かせたのは紗英の絵

まるで生きているかのような
それに、僕は満足気に
唇で弧を描いていく。

あとは僕の神気で満たした
彼女、薺ちゃんの身体を
そう──器にするんだ。

「ん、ぁ……っ白澤、様」

「なあに、紗英……」

「もっ、と……して……?」

哎呀(あらら)これは困ったね。
ちょっと薬盛りすぎちゃったかな。

「ああ、いいよ……僕しか
求められないようにしてあげる」
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