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(R18) 雑草ノ花 (弐) ─鬼灯の冷徹─

第8章 【団栗ころころ】



僕は地獄の小鬼に
頼んで描いてもらった
ある絵を取り出した。

それを見た途端、君が
身体中の筋肉を強張らせる。

ああ、やっぱり。

「知ってるんだね?
…………紗英のこと」

一(イー)
二(アル)
三(サン)

程よくマスカラを施した
可愛らしいまつげが震えた。

まばたきが増えるのは、
図星をつかれた証拠だね。

「鬼灯と会いに行ったの?」
君は答えない。

「ねえ、前世のことは覚えてる?」
君が次第に俯いていく。

カウンターから身を乗り出して
君のほっぺたを鷲掴みにすれば、

怯えた瞳が今にも
泣き出してしまいそうに

「は、く……たく、さま……」

ねえ、もっと僕を見てよ。
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