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(R18) 雑草ノ花 (弐) ─鬼灯の冷徹─

第7章 【パンチヒーロー】後編



霊の類が見えることを
隠していなかった幼い頃、

不気味だと親戚の大人たちに
蔑まれて家中の窓を
割ったことがあった。

「それは妖怪の仕業です」
鬼灯様は淡泊に言う。

友達がうまく作れなくて
放課後の教室でひとり泣いていると、

自分の影が話しかけてきて
お喋りを楽しんだこともある。

「それも妖怪の仕業ですね」

「あの、それ……なんだか
最近流行りのアニメみたい。
鬼灯様ってそう見えて
意外とアニメ好き、とか?」

「好きなのではなく、あのアニメは
地獄が配信しているものなので……
というか、そう見えてってなんですか」

「(マジでか)」

言葉を失う私の脳裏には、

監修・鬼灯(スタジオ閻魔殿)

というエンドロールと
妖怪体操をする鬼灯様の姿が
ぐるぐると駆け巡っていた。

「ヨーデルヨー……」

「そんな鬼灯様はいやです」
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