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(R18) 雑草ノ花 (弐) ─鬼灯の冷徹─

第4章 鏡ノ塔



紗英の残した強い未練と
白澤の持つ強大な神の力。

それらは合わさって具現化し、やがて
薺にも影響を与えはじめたのである。

「薺さんに前世の記憶を
見せるのは結構ですよ。……でも、
取り憑こうとしちゃ駄目でしょう」

「……ごめ、んなさい」

「謝る必要はありません。
転生した貴女に会った時から
薄々気付いてましたし、
私個人としてはむしろ
取り憑いてもらっても構いません。
紗英さんとまたこうして
話が出来るなんて奇跡に近い」

「…………」

「でも……薺さん自身のことや、
そのご両親のことを考えると
やはり黙っている訳には
いかなかったので……だから、
こうして会いにきました」

鬼灯はそこまで言って
一旦言葉を切ると、
今度は短く息を吐いた。
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