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(R18) 雑草ノ花 (弐) ─鬼灯の冷徹─

第13章 雑草ノ花



「孤児院で働いていたんですね」

「ええ……優しい子供たちに
囲まれて、とても幸せでした」

少しずつ
少しずつ

ベッドに横たわる貴女が
遠く見えなくなっていく。

隣にいる貴女と
ふと目が合って

「手を、繋ぎましょうか」

繋いだ手は皺くちゃで
でも、どうしようもなく
愛おしい温もりだった。


「そろそろでしょうかね」
腰を折った貴女が呟く。


その時だ。

天から、それはまさしく
天から舞い降りてきた。

美しい鬣をなびかせて、
後光すら放ちながら
こちらに駆けてくる。

「……白澤さま!」

「やあ、待った?
……久しぶりだね」

「二分遅刻なので始末書と
それから、減給処分ですね」

「お迎え課の部下と神(ぼく)を
一緒くたにするなっての!!」
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