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(R18) 雑草ノ花 (弐) ─鬼灯の冷徹─

第11章 終わりのはじまり



「……あの、話では魔女の谷へ
向かうはずじゃなかったですか」

それがなぜランドへ?

訝って聞くと、
答えをくれたのは
白澤様だった。

「この中に入り口があるんだ」

細くて美しい指が
指し示す先は、やはり
スp……跳ね散らし山。

「そんな、……まさか」

お伽噺じゃないんですから。

そう言って苦笑する私に
今度は鬼灯様が答える。

「私たちはあくまで
架空の存在ですからね。
大部分の人間にとって
その方が都合がいい」

でも、そこのダサい爺が
言うことは事実ですよ。

キャスケットを
目深に被る鬼灯様は、
どこか遠くを見ながら
独り言のように呟く。

その瞳に浮かぶのは
強い決意、それから

ほんの小さな不安だった。
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