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(R18) 雑草ノ花 (弐) ─鬼灯の冷徹─

第10章 花割烹狐御前



「かなわんなァ……」

薺、わしゃお前さんが
ちょいとばかり羨ましい。

「気色悪いって言ったのは
どの口だ言ってみろ白豚」

「はにゃまか(だから金棒
口に突っ込まれて言える訳
ないだろってんだよ鬼!!)」

「お二人共……もう少し
仲良くしたらどうですか」

誰もが羨む愛情を
その一身に受けて
すくすく育つお前さんが。

どうしようもなく
羨ましくて、眩しいよ。

「そいじゃ……わしは
ここらでお暇しようかね」

その後、彼らが何を
話し合っていたのか

わしは知らない。
きっと知る必要もない。








なァ、紗英──

幸せにおなんなさいよ。










目頭が熱くていけねえや。



【十ノ章】
花割烹狐御前___終
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