第34章 一途な想い【勝呂/N】
【U南国の湯】
フェレス卿から銭湯の招待券を貰って来た奥村先生のお蔭で、あたし達は今日一日お風呂を貸し切りで使える事になった。
あたしは自分の両手を握り締めて興奮していた。
『りゅ、竜ちゃんとっ……イヤやわぁー!!』
「そんなんある訳ないやろ。アカンで」
『ツレないわぁ~』
「せやったら湯上りに坊を誘ったらえぇですやん……湯上りの女の子もそそりますでぇ!!」
『廉造もたまにはえぇ事言うなぁ!試して見るわぁ~』
「なっ!?絶対来んなよ!」
『せやけど健全な竜ちゃんを、お前見たいな変態ゲス野郎と一緒にすんなや!竜ちゃんが穢れるわ!』
「酷い!ゴミを見る目や!」
廉造や神木さんの事があったので最近は竜ちゃんとの甘い雰囲気があまりなかったので、あたしも湯上りの竜ちゃんを見たく廉造の意見に賛成して乗る事にするが、同じ男でも竜ちゃんを廉造とだけは一緒にされたくないので、浮かれている変態ゲス野郎に一発蹴りをお見舞いする。
『暫くはあたしの我が儘に付き合うてくれるんやろ?』
「せ、せやけど限度があるやろッ……」
『そこはあたしも境界線張っとるから大丈夫!……あたしかて女の子やもん、ホンマに大事な時は好きな人から責めて欲しいわぁ』
「アホな事言うなや!」
ホンマ、悠鬼は俺を煽るんが上手いで。
俺も志摩とは一緒にされたくあらへんけど、湯上りに惚れとる女に近付かれて何とも思わん男は居らんやろ。
平常心を装いながら、俺はガキ見たいにはしゃいでる連中と銭湯の中に入って行く。
『しえみちゃん、可愛くておっぱい大きいなんて羨ましいわぁ!』
「悠鬼ちゃん?……そ、その手は何?きゃぁあー!?」
『こない大きかったらどんな男でも落とせるわぁ』
「やぁー!揉まないでぇ!!」
『しえみちゃんは可愛ぇねぇ!余計苛めたくなるわぁ!』
「良い加減止めなさいよ!」
『ぶはっ!!』
女風呂に入ったあたし達。
あたしは早速しえみちゃんに近付くと、豊満な胸を両手で鷲掴んで意地悪に揉みまくる。
いつまでも止めないあたしを後ろから神木さんに引っ叩かれて止められる。
『羨ましいやん!これやったら竜ちゃん落とせる!』
「落としてるんじゃないの?」
「うん、十分仲良いと思うよ」
『そうかなぁ?まだまだ足りへん気ぃする』