第30章 魔王な彼【有利/N】
躰を捩らせて愛撫で達したのを目の当たりにした有利はそう呟いて、興奮を抑えられず学ランとYシャツを脱ぎ始める。
恥ずかしさで一杯なのに有利の言葉と脱ぎ始めた事で羞恥心を更に煽られた悠鬼は、耳まで顔を真っ赤にして自分の顔を両手で隠してしまう。
「隠さないでよ、悠鬼」
『いやぁ……見ないでっ……意地悪しないで』
「ごめん、悠鬼が可愛くてっ」
『有利もお顔真っ赤……』
「うっ……悠鬼、本当に抱いて良いの?今ならまだ止められるよ?」
『止められちゃうの?……私、魅力ない?』
「……」
『……』
「はぁ~……無理です」
『ふふ、有利の素直なところ大好きよ!』
「悠鬼は魅力的です!……俺には勿体ないよ」
(あれ?……いつも通りに戻ってる?)
先程は有利の方が有利な立ち位置だったのに、いつの間にか再び悠鬼のペースになってからかわれている。
気を遣ったつもりだったが悠鬼の言う通り、彼女の色っぽい姿に今更止める事等出来る筈もないので、唇にちゅっと軽くキスを落とす。
そして有利はズボンのポケットから避妊用のゴムを取り出し、ファスナーを下して熱く硬くなった塊にそのゴムを装着しようとするが……
「……っ……えっと、悠鬼さん?……少し視線を外してくれます?」
『男の子のって初めて見たぁ!……こんな風になってたんだねぇ?』
「あっ!?……さ、触んなって!」
『……ッ……やぁー!有利可愛い~!……有利も気持ち善くしてあげる!』
「い、いやいやいや!結構です!……あぁ!」
ゴムを取り出したところから悠鬼はずっと有利の手元をじっと見つめて居り、男でも女の子に初めての行為で自身を凝視されたら居た堪れない気持ちが募るもので、見ない様に頼むものの悠鬼は有利の言葉を無視して、まだゴムを付けていないそれに素手で触り始める。
敏感な急所を触られた時に有利がピクンと可愛い反応を見せてしまったので、悠鬼は起き上がると両手で本格的に愛撫を始めてしまう。
『あっ……もっと大きくなったぁ!……面白ぉーい!』
「んっ……お、面白いって……」
『何処が気持ちぃ「ユぅーリぃー!!」』
『「!?」』
「ユーリ!何処に行ったぁ!この浮気者ぉー!!」