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淡い恋心

第18章 初デート【一護/N】



「ごめんな、悠鬼さん……今日のデート、やっぱ子供っぽかったよな?」

『そんな事ないわよ!……初めてだったからとっても楽しかったもの。ありがとう、一護くん』

「喜んで貰えたなら良かった……今度は俺が会いに行くから」

『えぇ、楽しみにしてます!……あ、それと一護くんは和服を着る時ってあるのかな?』

「和服?……いやー、子供の時に祭りで浴衣を着たくらいだな。最近は死魄装以外全然着ねぇけど……何で?」

『そうよねぇ、若い子は皆お洋服よねぇ?……浴衣を縫ったんだけど、要らないかなぁ?』

そう言って悠鬼さんは綺麗にラッピングされた袋を、俺に恐る恐る差し出して来る。
袋を開けると紺色の浴衣が包んであった。
ゴワゴワしてなく縫い目も綺麗で、細かい刺繍も施されているそれは、普通に店で売られてそうな程良い物だった。

生地も高そう……

『普段着ないでしょうけど、お友達とお祭り行く時とかに良かったら着てね?』

「一緒に行かねぇの?」

『行けたら嬉しいけど、はっきり約束出来ないし……』

「色んな所で祭りやってるし、悠鬼さんの都合の良い日に一緒に行こうぜ?……折角縫ってくれたんだ、悠鬼さんの前で着たいし」

『うん、ありがとう一護くん……あ、服の上から少し着て見ようか?サイズ合わなかったら手直しするし……』

「おう」

俺達は公園のベンチから立ち上り、悠鬼さんが俺に服の上から浴衣を羽織る形で着せてくれる。
肩幅や袖や裾丈が驚く程ピッタリで、喜んでいる彼女と違い俺の脳内には疑問符が浮かぶ。

「悠鬼さん、何でこんなにサイズがピッタリなんだよ?……測ったっけ?」

『え?……あぁ、一護くんと同じくらいの方に頼んで測らせて頂いたのよ…本当は勇音ちゃんに頼みたかったけど、大きくてもやっぱり肩幅とか男性とは違うでしょ?……だから修兵さんにお願いしたの……きゃ!?』

言い終わったのと同時に、俺は彼女の両手首を掴んでベンチに押し倒す。

強く口を塞いで唇を押し付け、隙間が出来ない様に深い口付けを交わす。
吐く息も逃げない様に小さい口を塞ぎ、舌を捩じ込んで絡め容赦なく吸い上げる。
悠鬼さんが息苦しそうにもがき、涙目になっても俺はその行為をやめられずにいた。

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