第1章 大嫌い Ⅰ
私は、自転車を学校の近くに止めた。
薄く暗くなり始めているけど、急げばまだ間に合うかも。
私は、間に合うように駆け足で裏山に入っていった。
5分くらいしただろうか。
その秘密の場所についた。
「間に合った…」
さっきから間に合うと言っていたのは、夕日と夜空の合間の景色の事だ。
やっぱり綺麗…。
オレンジ色と深めの青のグラデーション少し雲があるがその雲でさえも、合間から光が漏れて綺麗に感じる。
此処は整った山道から結構外れている。そのため、この辺に土地勘がないと見つけられないだろう。
だから、私の秘密基地と言える。
「綺麗だなぁ…」
自然と涙声になりいつの間にか泣いていた。
どうして泣いているかなんてわからない。
考えてみれば、皆がカフェに入ってきたときから胸のあたりに違和感があった。
最初は気にしなかった。
でも、私が知らない情報が入ってきて怖くなって皆に置いていかれたような感覚に陥ってそれでも、必死に取り繕った。
怖かったから。
だけど、結局泣いてしまった。
でも、だれも見てないから誰も知らないから少し泣くぐらい平気だよね。
誰も知らなきゃこの事実はなくなるんだから。
?「何してるの?」