第2章 全ての始まりの2歩
俺が顔をあげるとアリババ君と
目があった
刹那アリババ君は顔を真っ赤にして
手を離す
アリ「わ、わりぃ!!」
そう言うとそそくさと馬車に乗り込んで
しまった
貴方「(なんだあいつ?変なの…まいっか俺もさっさと乗ろー)」
俺が歩き出そうとすると
クイッ
服を引っ張られた
貴方「(誰だよ…)」
若干イラつきながら振り返ると
アラ「こんにちは!おにいさん
僕はアラジン、旅人さ!」
フリーズ
貴方「(え!?何?何事!?なんでいきなり俺に自己紹介してんのさこの子!?)」
アラ「おにいさん?」
ハッ
貴方「ああ!、大丈夫だよ!アラジン君
えっと、僕の名前はアオバよろしくね!」
アラ「うん!よろしくねアオバ君!」
貴方「(アオバ君…)ところで、アラジン君はなにか僕に用でもあったのかい?
(話し方、アラジン風じゃねーか!)」
自分にツッコミをしつつも話を聞くと
アラジン君は少し考え笛を握り締めて
何かを決意したような目で口を開いた
アラ「うん、実は…」
アリ「アオバー!!何してんだよ早く出発するぞー!!」
貴方「…チッ(黙れクソババ!今大事なとこ何だよ!豚とかその辺の養豚場にでも放り投げときゃ良いんだよ!空気読めよ!)」
貴方「…はぁー
悪いけどアラジン君、また後で話そう?」
アラ「あっ、うん!別に大丈夫さ!
それに今は仕事中だからね!僕の方こそ
忙しいのにごめんよアオバ君」
貴方「大丈夫だよ!後で沢山話そうね!
(なんて子だ!いい子すぎる!こんな子に
育ったのもウーゴのおかげだな!!)」
貴方「(……ウーゴ?)」
ハッ!
貴方「(あああああああああ!!ウーゴ!
忘れてたけどあいつアラジン君の笛にいるじゃねーか!!俺が生きてるとか知らねーよな…知らないでくれバレたら)」
ゾワァァァ
ウーゴに前に一度
激怒され説教されたことを思い出した