第4章 光と影と黄瀬くん
黄「ちぇー。挨拶に来たんスよ。中学の時、一番仲良かったしね!」
黒「フツーでしたけど」
黄「ヒドッ!!!」
すると、どこからともなく部員の一人が雑誌を取り出した。
「スゲー、ガッツリ特集されてる…。」
‹中学二年からバスケを始めるも、恵まれた体格とセンスで瞬く間に強豪·帝光でレギュラー入り。他の4人と比べると経験値の浅さはあるが、急成長を続けるオールラウンダー。›
「中二から!?」
黄「いやあの…大げさなんスよ。その記事、ホント。「キセキの世代」なんて呼ばれるのは嬉しいけど、つまりその中でオレは一番下っぱってだけスわ~。」
のほほんと笑う黄瀬くん。
黄「だから黒子っちとオレはよくイビられたよ、な~ッ♪」
黒「ボクは別になかったです。てゆーかチョイチョイ、テキトーなコト言わないで下さい。」
あはは…ばっさり。
黄「あれ?!オレだけ!!?」
ヒュンッ
それは、一瞬。
目の前をボールが通りすぎる。
『黄瀬くんッ…!!!!!』
バチイッ…
黄「っと!?った~ちょ…何!?」
火「せっかくの再会中ワリーな。けど、せっかく来てアイサツだけもねーだろ。ちょっと相手してくれよ。イケメン君。」
ボールを投げたのは火神くんだった。
『大我!!危ないよ…!!』
黄「そーッスよ!それに、凛音っちに当たったらどうするんスか?!あと、悪いと思ってんだったらやらないでほしいっス!!」
うん。それもそうだよね。
火「良いだろ?1on1しよーぜ。」
黄「え~、そんな急に言われても…あー、でもキミさっき…。」
さっき…?
大我が何かすごい技でもしたのかな?
なんかいやな予感がする…。
一拍おいて、黄瀬くんは不適に笑った。
黄「よし、やろっか!いいもん見せてくれたお礼。」
やばいマズイ。
何がマズイって、とにかくマズイ。