第1章 1.warmth
すると。。
ほわぁ~っと足を包む暖かさ。
「あ、あったかい・・・。」
少し驚いてローを見ると、いつものように口角を上げて笑っている。
「湯たんぽ。言ってただろ。寒くて寝れないって。
アオは末端だからな。」
昨日の電話でローに言ったのを思い出した。
ローが湯たんぽ・・・似合わなすぎて意外だけど、あったかくて幸せになる。
「ありがと。ロー買いにいったの?」
「あぁ、昼に少し時間できたからな。」
「・・・あたしの・・為??」
聞きたかったことを恐る恐る聞いてみる。
あたしの不安要素。ローの特別でいれてるのか。
そんなあたしの不安を見抜いていたかのように、あたしの身体を自分の胸へと引き寄せる。
湯たんぽもあったかいけど、ローの腕の中はもっとあったかい。
そして、あたしの耳元でローがつぶやく。
「#NAME#の為以外に、この俺が湯たんぽなんか買うかよ。
・・・おまえは俺の彼女であって特別なんだからもうちょっと自覚してもいいんだ。
そんな不安な顔すんな。」
欲していた以上の言葉が降り注いで胸がキューっとなる。
嬉しくて嬉しくてローの顔が見れない。
顔を胸にぎゅ-っと押し付けると、優しくローが抱きしめてくれる。