第1章 1.warmth
「・・・おい。アオ。風呂はどーすんだ?」
「うーん。・・・入りたい。・・・でも眠い。」
「一緒に入るか?」
耳元でそんなことを言われたので、ハッと目が覚める。
「ひとりではいる!!」
「いいじゃねーか。別に。」
「いや!!ってか、ローはもう入ったでしょ!!」
「っちっ。」
酔いであやうく流されそうになったが理性が戻って、少しふらつく身体を浴室まで運ぶ。
シャワーを浴びると、少し酔いが抑えられる。
浴室から出ると、テーブルの上には飲めと言うようにミネラルウォーターが置いてあった。
これもローの優しさ。
髪を乾かして寝室に向かうとローが本を読んで待っていた。
「お水ありがと。」
「あぁ。湯冷めする。早く来い。」
そういってベッドへと誘うロー。
「うん。あ、待って。足寒いから靴下・・・」
「必要ない。暖めておいた。」
???
暖めておいた??
ローの体温でって意味かな??
まさか、こんな広いベッドあったまるわけないじゃん。
そう思ったが、ローの言葉を信じて恐る恐る布団の中に足を滑らせる。