第4章 Similar to confession
しばらくして、
ティッシュもそんなに濡れなくなったくらいまでに涙が渇き、生理現象に逆らった代償として、目の奥がズクズクと痛み出す。
「目、腫れちゃったわね。アイスノンもって来るわ。」
「ごめんね、ロビン。ありがとう」
ロビンが微笑みながら私の隣を離れる。
パタパタと響くスリッパの音が心地良くて目を閉じた。
少し、すっきりしたな。
ほう、とため息をつくと、リーン、というインターホンの音が部屋に響いた。
「あら、もう9時なのに...ナミかしら??」
私にアイスノンを渡し、ロビンは外に繋がるインターホン専用の受話器を手に掛け、「はい。」といった。
しばらく間を空けてから、ロビンは「ちょっと待ってください」と言って、私にも「待ってて。」と言って、玄関に向かっていった。
口ぶりからナミではないな、誰か知り合いかな。
そんなことを思いながらもらったアイスノンを閉じた目に当て、鼻から空気をたくさん吸い込む。
「きもちー.....」
こうして目を閉じると、必ずと言っていい程、まぶたの裏にはローの顔が浮かぶ。
しばらくはこうして、ローの面影に縛られたまま過ごすのもいいかもしれないな・・・
ひんやりとして暗い世界の中......
キィ、と扉が開く音がして、その後バタンと閉じる音が聞こえた。
「ロビン? 誰だった?」
スタ、スタ、とかすかな足音はするものの、返事はない。
___あれ?
そういえば、ロビンはスリッパを履いていたはず......
足音が、違う......?
「ロビン?」
アイスノンを外し、眩しい世界に目を細めた。
そこに立っていた人物が視界に入り、思わず「え.....」
と間抜けな声がでた。