第4章 Similar to confession
2人同時にカップに口をつけ、ふー、っと息を吐く。
「......ねぇ。ロビン。」
「なぁに?」
「何も、聞かないんだね。」
「.....話したいなら、聞くわ。」
「.....ローが、.....」
「........えぇ。」
「..........」
「.......アオ。はい」
ロビンはテーブルの上においてある、これまたアンティークであろう綺麗な刺繍のカバーがかかったティッシュ箱をとり、私に差し出した。
1枚、2枚と引き抜き、目に当てる。
あぁ。
涙はもう出ないと思っていたのに。
やっぱりダメだ。
ローの名前を口にしただけで、こんなに苦しくなるなんて。
「ずッ.....ごめんね。いきなり泣いたりして。」
「いいのよ。泣きたい時は、泣いた方が良いわ。」
「ん.....」
「.....涙って、正直ね。」
「.....え?」
「.......そんなに泣くほど、トラファルガ-さんのこと好きなのね」
「.....嫌いになれる日が来るかな。」
何となくはお見通しなんだな、と、安心した気持ちにもなり、
ボロボロと流れていく涙をティッシュに染み込ませながら、笑って見せた。
ロビンは私の背中を優しくさすってくれて、それがまた新しい涙を誘った。
「ロビン・・・・・」
「ん?」
「私、わたし....ローが好きッ.....やっぱり....すきなのッッ......」
「わかってるわ。」
いい歳した大人が
ソファの上で、体育座りみたいに膝を抱え込みながら
声を上げて泣く。
カッコ悪いけど。
一番手っ取り早く、楽になれる方法かもしれないって、そんなのんきなことを思っていた。