第4章 Similar to confession
「ねぇ。」
「何だ。」
長い脚を組みながらソファに座っているローの前に正座し、恐る恐る見上げてみる。
人を殺せそうなほどのその眼力にも耐えれるほどになったのだから、慣れとは怖い。
「ねぇ!!!」
意を決してもう一度叫ぶ。
「うるせぇな。何だ。」
「・・・・・・ちゅう、、したい。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「変態かお前。」
「・・・・言うと思った。だから正座までしてるのに。」
「・・・・付き合っといて、キスすんのに土下座が必要なのかよ。」
「・・・・こっちが聞きたいよ。」
わざと首をがくっとさせると、頭上からククっと喉で笑うローの声が降ってきた。
「冗談だよ。」
そういってローはソファから立ち上がり、床に座る私の目の前に肩膝を立てて座った。
そして、その膝に片腕を乗せ、結構なふてぶてしい態度で私を見つめる。
いつも、こうしてローから見つめられると、時が止まったのかと思う。
両膝と手を床につき、その状態でチョコチョコと歩いてローに近づく。
ローの膝に手をつき、上半身だけ背伸びするみたいにして、その唇に自分のを重ねた。
そっと押しのけるように重ねて、それからちょっとだけ琢むと、同じようなキスをローからもしてくれる。
静かで、キンという空気の音さえ聞こえてきそうな中、
唇同士が触れあう音が響いた。
心臓から全身に電流を流されてるみたいに、ピリピリと体が痺れて。
こんな風に優しいキスをされている時は、錯覚しそうになる。
ローも、私を好きでいてくれてるんじゃないかって。
だからこんなに優しいキスをしてくれるんじゃないかって。