第3章 On the side
「……ん…」
カツンカツン、と陶器がぶつかり合うような音で目が覚めた。
「お、起きたか」
「ん……」
ゆっくり頭を上げたアオは暫くローを見つめた後、覚醒したのか大きな声を上げた。
「何で…!ロー、どうしたのっ?」
「どうしたのって…お前、昨日会いたいってメッセージ入れたろ?」
「…あ…そう…かも…」
忘れていたのか考え込むような表情に、ローは小さく笑った。
「…ご飯…食べてるの…?」
最近、自炊も疎かにしているため、ローが食べるようなものはないのに…と、茶碗を持つローを不思議そうに見つめる。
「あぁ。一応、俺も作れる。」
「うそ!初耳だよ!何作ったの?」
ローが料理なんて聞いたことがなかったため、走って近付いたが…
「卵かけご飯」
「………!」
どうリアクションしたらいいのか、アオはとりあえず笑って見せた。