第2章 2.ホームの君
で、思い切って言ってみる。
「・・・バイト何時に終わるんだ?」
「えっ?」
「終わるの何時だって聞いてんだよ。」
「・・・えっと。20時です!!」
「・・・・迎えに来る。」
「え??」
「帰り送ってやるから、外で待ってる。」
一瞬止まった#NAME1#に言葉を付け足すと
「・・・・・え~~~~!!!!!」
と、顔を真っ赤にして驚く#NAME1#。
「うっせぇな。じゃあな。」
そう言って、小さな頭をポンポンとなでて俺はシャチたちのところへ戻った。
20:05
顔を真っ赤にさせながら、バイトを終えた#NAME1#が店から出てきた。
「・・・ほんとにいた。」
「ウソなんかつかねえよ・・・ククク。」
それから、2人で歩き出す。
「家どっちだ?」
「こっちです。」
そういって指差した方向は、俺んちと同じ方向。
「・・・ローさん?」
鈴のような声に己の名前を呼ばれ心がムズ痒い。
「あの、、なんかすいません。」
「誘ったのは俺だ。気にするな。」
「・・ありがとうございます。」
そういってフワっと笑う#NAME1#。
その笑顔に、心臓が跳ねる。
他愛もない話をしながら歩いている住宅街。
「あ、家このマンションなんで。」
そういわれて目を見開いたのは、俺もそのあたりに住んでるから。
世の中狭いな・・・
「おい、携帯出せ。」
「えっ?!あ、はい。」
とっさに渡した携帯に番号を打ち込み自分の携帯へと電話をかけるロー。
「俺の番号。」
「////あ、はい。」
「じゃあな。」
いつまでも入り口に立ってるわけにもいかねえし、俺は#NAME1#のマンションから歩き出す。
だが、、、
「あ、あのっ・・・!!」
つい振り返りたくなる、そんな一生懸命な声が俺を引き止めた。