第2章 2.ホームの君
目が覚めたらそこには白い天井と少し消毒液のにおい。
「気がついたか。」
そして横から知らない男の人の声。
声のほうへ恐る恐る顔を向けるとそこにいたのは
ホームの彼。
~~~~~///////!!!!!!???
驚愕で叫びそうになったあたしの口を押さえて彼が言う。
「患者があばれるなよ。」
そういって彼はあたしの口から手をのける。
「あのっ!!?わたしっ・・・何で?!あなた?!」
「・・・・クククっ。会話にならねえ。」
初めて聞いた彼の声。
落ち着いた低い声。
「風邪だってよ。熱あったのに階段走って登ったらそりゃ倒れるわ~な。」
「あの・・・あなたがここまで?」
「・・・まあな。」
「ありがとうございます。すみませんでした。」
「じゃ、俺は行くから。」
「・・・あの!!なま「ロー。」
・・え?」
「トラファルガー・ロー。
いちおう学校に連絡しておいた。そのうち親が来るだろ。
じゃあなまたな。・・・アオ。」
そう言って病室をでていった彼。
・・・・・ロー。トラファルガー・ロー。
・・・・・ってか!!!!今 アオって
あたしの名前!!!何で?!
あ、そっか。学校に連絡ってことは生徒手帳見たのかな?
・・・え、生徒手帳!?
~~~~~////あの写真映り悪いのに・・・ハア。
でも・・・”またな”って言ってくれた。
あたし、少しは自惚れていいのかな。
絶対に交わらないと思ってた、彼とあたし。
こんな展開信じられないけど・・・でも偶然は必然。
名前も声も知らずにこのまま見てるだけだと思っていた
勝手な片思いが思いもよらない形で動き出す。
今日勝手な片思いは、少しだけ前進し
君の声がその日あたしの頭から消えることはなかった。