第2章 2.ホームの君
Side LAW♂
7:51
{・・・・今日はやけに遅ぇ。寝坊か?}
いつものようにいつもの場所で本を読みながら電車を待つロー。
今日は女の姿がない。
いつもなら遅くても5分前にはホームにいるはずなのに・・・
そうこうしてるうちに電車がホームに近づいてくる。
{・・・・っち。}
ローが電車に乗り込もうとしたときだった。
向こう側の電車の窓をはさんで見える階段。
そこから少しだけ女の姿が見えた・・・気がした。
プシュ~
-発車します。ご注意ください。-
駅のアナウンスとともにそれぞれの方向に去っていく電車。
電車が去った後のホームにいたのは
俺とお前。
あと一歩のところで間に合わなかったのか
ハアハアと肩を大きく上下させているお前。
今日のお前はいつもどおりのボサボサ頭にスッピン。
やっぱり寝坊か・・・と少し笑うロー
まだ息が整っていないままこちらのホームを見るお前。
そこにいるはずのない俺を見つけてなにやらすごく驚いて
挙動不審になっているお前。
{ほんと・・・見てて飽きない奴。。}
何で??という顔をしてこちらを見ているお前に向けて
ニヤッと笑い返す。
するとお前の顔はみるみる赤くなり・・・
そしてお前はその場に倒れた。