第2章 最悪運者の目撃
片付けを少しばかり手伝って、さぁ影山たちを迎えに行ってやるかなとした私は、まんまとちょっと不機嫌ぎみな田中さんに捕まった。
ので、そばにいた菅原先輩も巻き込んだ。
「ほんと気に入らねぇあの一年!なぁ」
『田中さん、初対面の人大体気に入らないって菅原先輩言ってましたけどほんとなんですね』
「のことは別に悪く思ってなかったぞ!ただ眠そうでやる気ないから死にかけてるかと思ったぜ!」
『余計なお世話です』
あいつ、練習上手かったな。バレー経験あったのかな。
まだ小さな練習しか見てないからよくわからないけれど、まぁ身長っていうのが一番大きな武器にでもなるんじゃないのか?
「ほんとに大丈夫か田中ー。月島側結構手強そうじゃん」
「大丈夫っすよ俺!か、影山も居ますしね…」
肩を落としながら言う田中さん、さっき菅原先輩になんか言われてたね。菅原先輩田中さんには相当厳しいですね、笑いが止まらない。
「のマネージャーもかかってるんだから頑張ってもらわなきゃなー」
『田中さんあんま気張んなくていいですからね、無理だけはしないで負けてもいいですから』
「必死だなぁ…」
と雑に談話してたら、運動場の隅っこでまだ練習していた二人を見つけて、居ないだろうと思っていたのか背後の二人が「あいつらいつまでやってんだ?」と呟いていた。
ほんと、いつまでやんだあいつら。