第2章 最悪運者の目撃
『先輩!!月島蛍めっちゃ意地悪してくる!ねぇ縁下先輩!先輩として一言!』
「え、あぁ、それがあいつなりのコミュニケーションだって思えばなんとか」
『なんて心がお広い!もうやだなんなのあいつ!』
「そう思わないとやっていけないよ」
正確悪い、しかもそれを売りにして自分で認めてるとかなにそれ。
意外と顔つきいいなって思ってたらあれ、モテるらしいじゃないですか(舌打ち混じりの田中さん談)なにそれ。
チートにもほどがある!
先輩からしてみても強烈な性格であるらしいじゃないですか。
影山より扱うのめんどくさいわ。
マネージャー成り初めのためにドリンク配ってたら、背後にいた誰かにぶつかって握ったボトルから中身がぶしゃり。
『ぶわっ、すみませ…って月島蛍か』
「ちょっと、かかったんですけど」
『スミマセーン、ヌレチャッター』
「つ、ツッキー!俺のタオル使う?」
「いらない、山口うるさい」
「ごめんツッキー」
『ツッキー?!』
山口くんが、月島蛍のこと“ツッキー”って呼んだの幻聴じゃないよね?
月島蛍が返事したのも幻聴じゃないよね?!
この強烈なキャラに身長にそんな愛らしい愛称ついてるとか、かわいすぎて吹いた。
「なに、吹かないでくれるキタナイ」
『ごめんツッキー☆』
「かわいくないから、」
新一年生、同士である月島蛍の山口忠
難ある一年、めっちゃ正確悪いやつだったけとなんかこいつら、バレー強そう(身長的に)
もしかしたら勝てるかも!
こいつら影山ぶっ倒せるかも!!
『ツッキー、山口くん新一年生の試合がんばって!』
「その顔で言われてもうれしくない」
『あん?』
笑顔で応援したから、そんな口で返す月島蛍に殴りかかったけど、長身に勝らずの長い腕で阻止され返り討ちにされた。
恐ろしすぎる。