第2章 最悪運者の目撃
「お前!早朝練大地さんにバレたらどうなることやら!」
『今の田中さんの声に振り向いた澤村先輩のが恐ろしく見えましたけど』
「お前は教頭のヅラ吹っ飛ばした日向と影山を体育館から追い出す瞬間の殺気を知らないからそんなことを言えるんだよ馬鹿か!」
田中さんに諭されるとか解せぬ。
なおも必死な田中さん、相当びびってらっしゃるのですね。
田中さんの暑苦しさと勇気は役に立たず、いつもの勢いどうした。
「まぁまぁ、後で田中が何言われるかは知らないけどそういうことだから、早朝練のことは俺らの秘密な」
悪戯に微笑む先輩、絵になりますね。
なられると私が困りますけど。