第2章 最悪運者の目撃
『もう夕方じゃねぇか』
まだ無人の図書室の中でぽつりと呟く。
自分の運動不足呪った。二回じゃ済まなかった。四回往復した自分はなんだ。
しかも、日本の縦社会って恐ろしい。なんで校舎の最上階に三年生の教室とよく使う施設の図書室があるんだよ。
時計を見れば、もう五時は余裕に過ぎていた。
“今日ほかの一年が部活くるらしいから、卯月も来たらいいよ”
菅原先輩に誘われてたっけなぁ。
確か影山と日向くんは体育館入れないから外で練習するっていってたなぁ。
ってことは、ちょっとぐらい体育館に顔だしても大丈夫かな。
そこではっきり言わなければ。
高校では、マネージャーやらないって。
『めんどくさいことするほどお人好しじゃないし』
興味のないことに手を出しても、また中途半端に、終わらせて
苦しむだけだ。