第1章 無関心彼女の憂鬱
午前から散々だった、というか大半はわたしが原因だけど。そんな影山は午前の全授業が終わった瞬間に机に突っ伏していた。
『影山、お昼は?』
「いらね」
机に顔くっつけてのくぐもった顔。顔も見られず答えられた彼の声は今にも眠りの世界に落ちていくようだった。
かばんから財布を出せば、顔を横にわたしを見た彼が「どっかいくのかよ」と問いかけた。
『わたしお昼持ってないし』
告げれば背中越しに「気ィつけろよ」と彼に伝えられる。
返事もすることなく教室から出れば、廊下は違う喧騒に包まれた。
『なにが、気をつけろなんだろう』
僅かな疑問を抱いて、近くのコンビニまで遠出しようか、売店で無難に買い物するか。
悩んだ末に早足に駆けた。