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恋しちゃってるようで

第1章 無関心彼女の憂鬱


万年冬眠とかいうあだ名を頂いたその日。
その言葉に相当憤りを感じていた筈なのに午前中の授業のほとんどが眠くてしかたなかった。



それでも、眠気になんとか自我を保っていたのは、目の前の席のあの、くっそむかつく幼馴染が

机とごっつんこしてガチ寝していたから。

このときばかりは目の前に影山が座っていることに後悔しかない。


くっそ……お前のせいでわたしは眠いというのに。









ここからでも、すやすやと微かな吐息が聞こえた。

周りの人は、この入学早々の雰囲気と緊張で、寝る暇も。まわりに気を配る余裕もなく授業に集中しているため彼が寝ていることさえ気がついていないのが大半だろう。


寝顔を見られないのは残念だ。まあこいつの寝顔とか言われても白目向いてるあの恐ろしい表情だけれど。




そんな彼の、顔は見えないけれどぐっすり眠る姿をきっちりと目に焼き付けたあと、

影山の椅子を、思いっきり蹴りあげた。





「っ!!!!??……おまっ……」

「影山何寝てんだ!!!」



そのあと中学の復習だというのに問題を当てられて答えられなくて、眠気とともにきょどる影山は傑作だった。
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