お姉ちゃん大好き(黒子紫原ショタ夢)ライバルは赤司様
第2章 番外編 お姉ちゃんとクリスマス
お会計を済ませて、大きめのケーキを選んで店を出る。
「オレが持つし」
正直雪だからけで危なっかしいんだけど……。
「は女の子だから重たいもん持たせちゃダメなんだしっ」
あらま。かわいいこと言っちゃって。
うんしょっと声を上げてゆっくりと敦君は歩く。
「はサンタさんに何お願いしたの?」
「う~ん、かわいいお洋服」
本当はサンタさんなんて信じてないけど。
もう、6年生だから、正体だって気づいてる。
「オレね、お菓子の一杯詰まった靴下!」
「そっかあ、もらえるといいね」
「うんっ」
「もらったら、にもあげるね?」
「え、いいよ」
そんな、小さな子のプレゼントを分けてもらうなんてできないよ。
特に敦君はお菓子大好きだし。
でも。
「大好きなものだから、大好きな人に分けてあげるんだ~」
……と、ふにゃりとした笑顔で言われてしまえばそれを拒絶するわけにもいかず。
「大好き」
「ありがとう」
「もオレのこと好きだよね」
「そうだね」
かわいくて、弟みたいで。
時々ドキドキさせられるけど。
「早くかっこよくなるからね、待っててね」
「ふふ」
「あ、笑ったし」
だって普段ゆるいひょ上してるのに、きりっとした顔を急にするから。
あたし思わず敦君の頭をなでる。
敦君の顔がほんのりもも色に染まる。
「本気で言ってるんだけど~」
「楽しみにしてる」
でも敦君なら、とってもかっこよく育つんだろうな。
だけどそのころにはきっと彼女が別にいて、あたしにお知らせしてくれたりするんだろうな。
あれ? なんだかちょっと寂しいかも。
「すごく、楽しみにしてるよ」
「ほんと~?」
「本当本当」
疑いの目を向ける敦君を見ると吹き出してしまう。