お姉ちゃん大好き(黒子紫原ショタ夢)ライバルは赤司様
第2章 番外編 お姉ちゃんとクリスマス
「おね~ちゃんっ、今日はサンタさんが来るね!」
敦君は無邪気にそう言った。
あたしの家は洋菓子屋さん。
イブの今日と当日の明日はとても忙しい。
「敦君。ケーキ買いに来てくれたの?」
「うん~、のとこのケーキが一番だし~」
「ありがとう。どれぐらいのがいい? それともバラバラ?」
「んっとね、7人で食べるから……大きいの!」
「敦君家は大家族だね~」
「兄弟5人いるしっ」
多分一番下なんだろうなあ。かわいいんだろうなあ、こんな弟がいたら。
「今日はおつかいなの。いい子にしてたらみんながクリスマスにお菓子くれるって~」
「よかったね~」
「は?」
「え?」
「オレにプレゼントくれないの?」
と、言われても。
あたしは今店頭に立ってサンタの帽子をかぶって接客してるわけで、何も持ってない。
「おね~ちゃん、サンタさんなんでしょ?」
「いや、これはね……ただのコスプレで」
「むぅ、偽物サンタだしっ」
そんなこと言われてもなあ。
敦君は不満げにケーキの棚をにらみつけている。
「おい、、その子供にでかいケーキ持たせる気か?」
後ろから不機嫌そうなお兄ちゃんがやってくる。
本来ならバスケの試合に忙しいのだけど、今年は負けてしまったから、そうそう地元にいる。
「だってお使いって……」
「ひっくり返したら困るだろ、ついて言ってやれ。うちのケーキが無駄になるのは困る」「
「お兄ちゃん……」
「とクリスマスデート!?」
「デートじゃない! ガキのお世話だ」
敦君の言葉にお兄ちゃんがどなる。
「オレガキじゃないしっ」
ぷんっと膨れる敦君はとてもかわいい。
突っついちゃおう。
「なにするんだし」
「いや、なんでも」
敦君の不機嫌顔、かわいいなあ。
「じゃあ、暗いから手をつないでいこうね?」
「うわあい」
敦君が期限を即座に直しはしゃぐ。