お姉ちゃん大好き(黒子紫原ショタ夢)ライバルは赤司様
第1章 お姉ちゃんと一緒
秋。体育祭に学園祭。
って言っても、小学校の学園祭はちんまりしたものだけど……父兄と、生徒だけ。
「体育祭は、2人で戦うの?」
「それは無理話だし」
敦君がもぐもぐと昼ご飯を食べながら言った。
「同じチームだからね」
なるほど。
よく考えればどっちも同じクラスだった。
「一緒に出て戦うにも、どっちも1位候補じゃほかの組に回してどっちも1位をとったほうがいいだろう?」
征十郎君の理論はかなり的を得ている。
ちなみに、あたしも同じ白組。
「おね~ちゃんは何するの?」
「応援団」
「チアガールですね」
そう、チアガールがやりたくてついつい立候補したんだ。だってかわいいんだもん!
運動神経に自信があるわけじゃないけど、一度はやって見たくて……。
「が応援してくれたら、オレ超頑張れる」「オレもだね」
「頑張って応援するねっ!!」
頑張って、優勝してノートと鉛筆を集めちゃおう! 優勝したら、お菓子も実は出るんだよね。
それを知ったら、敦君は燃えるだろうな。
「2人は何に出るの?」
「大体は出るよ」
さらりとすごいことを言う征十郎君。
「押し付けられちゃった~」
敦君は膨れ顔だ。
不満そうにジュースをすすりながらため息をつく。
「でもそのかわりに、にたくさん応援してもらえるから、まあいいや~」
(か、かわいい……)
へらりと笑う敦君を、思わず撫でる。
それをじっと見る征十郎君にも、なでる。
「なにするんですか!?」
「え、なでられたいのかなって」
真っ赤な顔で抗議する征十郎君にあたしは首をかしげる。
「敦に呆れてただけですっ」
ふい、と征十郎君がそっぽを向く。
(征十郎君も、かわいい……)
よぉし、お姉ちゃん、2人のために頑張っちゃうぞー!!