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お姉ちゃん大好き(黒子紫原ショタ夢)ライバルは赤司様

第1章 お姉ちゃんと一緒


「、これオレからプレゼント!」
「指輪キャンディ?」
「うん、婚約指輪まだ買えないからかわりっ」
「賞味期限が来ても食べられないね」
 もったいなくて。
 ああ、かわいいなあ、敦君。
「僕からは、高級松坂牛をあげよう」
 征十郎君は、もっと年相応のものにしてくれないかな。気持ちは嬉しいけど困るな。
 
 あれからあたしは、二人からの猛アタックを受け続けていた。
「僕も公立に転校しようかな」
「ぜってーやめろしっ」
「僕に逆らう気かい? 敦」
「赤ちん権力利用しすぎだし」
 なんだかんだで少し仲良くなってるし。
 下の名前とあだ名で呼び合ってまあ。
 敦君に友達ができるのは微笑ましいんだけど、ちょいちょい征十郎君がお菓子で釣って言うことを利かせるのが気になる。
「さんと同じなのは少しだけだけどね、実はもう申請したんだ。引っ越しもね」
「早すぎだし~」
 さすが大金持ち赤司征十郎。やることがダイナミックである。
「敦と同じクラスになるようにしたから、楽しみにしてるといいよ」
「うわ~サイアク」
「手つなぎペアも、一人余るからさんが二人担当ってことで」
「えっ」
 どこまで赤司家の権力は及んでいるのだろう。
 あたしはちょっと怖くなった。
 にっこりと上品にほほ笑む征十郎君は、年の割に頭の回転が速くたまに自分より年上なんじゃないかと思う。
 見た目は平均的小学1年生サイズなのに……。
 ある意味敦君と正反対。
 でもなんでまた、あたしなんかに一目ぼれするかなあ。
 鏡を見てもごく平凡な顔が映るだけだ。
「てか赤ちん、ケーキ受け取ったなら帰れし。お迎えまってるよ」
「大丈夫。僕のいう事は絶対だから、いくらでもまっててくれるさ」
「ふぅん」
 敦君がつまらなそうに言った。
「は、赤ちんよりオレの言うこと聞いてくれるよね?」
「えっ」
 急に話題を振られてあたしは間抜けな声を上げた。
「さんも、僕だよね?」
「オレだし」
 言い争いを始めた二人に、あたしはぽんと肩をたたいていった。
「喧嘩をする子のいう事はどっちも聞きません!」
 2人はしゅんとして「はい」と頷いた。

 ほんとうもう、なんなの!?
 何が二人をそうさせるの!?
 わけわかんないよ!

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