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【HQ!!月島蛍】冷たい朝日

第1章 冷たい朝日



「夢、よく眠れた?」

「…さいあくの目覚めだよ」

そう言いつつも、彼女は半身を持ち上げている俺の腰に手を回す。ぎゅうっと音がしそうなほどに強く、抱きしめられる。
どんな表情をしてる?長い髪が邪魔をして見ることができない。

髪を梳くように撫でつけながら彼女の横顔が見えるようにする。声色に反して幸せそうに目を閉じているのが見えた。

そう怒るなよ、と軽く声を掛けて、この体制のままではキスの一つも満足にできないので、自身もするりと布団の中に入った。暖かい。

「キスしてくれたら許してあげるよ」

にっこりと極めて中立的な笑み。ニヒルとは違う、愛しいものにだけ向けられるそれに俺の情が煽られることを、この女は知っているのだろうか。

「…わがまま女」

んふふと鼻息まじりに笑う唇に、啄むようなキスをする。そして何度も、角度を変えて、重ねるだけのキス。

そのうち、満足できなくなったのか夢は俺の唇の輪郭を舌でぐるりとなぞってから、また深いキスを求めてきた。

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