第7章 文化祭【坂田銀八】
凛「私…確かに先生の事大好きです。もちろん…恋愛対象として…でも、先生は…ただちょっと生徒と遊びたいだけ…なんじゃ…そんなの…私…た、耐えられ…ない…っ」
凛の目から涙がこぼれた。
それを見て、銀八はちょっと苦い顔をした。
銀「ちょっとノリが軽すぎたか、悪ぃ。」
そう言って銀八は凛を優しく抱きしめた。
銀「お前が俺の事好きなんじゃないかって思い始めた時は、確かにお前に恋愛感情はなかったよ。」
凛「…!!…やっぱり…グスッ…」
銀「最後までちゃんと聞けって。」
少し強めに抱きしめる。
銀「お前の気持ちに気づいてからは、お前をずっと見ていたんだ。気になって仕方なかったんだ。普段の元気で皆に慕われてるお前も、俺の前じゃ少し顔を赤らめるお前も、可愛くてたまらねぇんだ。」
凛の鼓動が速さを増す。
銀「好きになるのに、時間はかからなかったよ。確かに、きっかけはお前の片想いかもしれねぇ…けど、今のこの好きって気持ちは嘘でも何でもねぇ。紛れも無い俺の正直な気持ちだよ。」
そう言って銀八は凛を優しく離し、柔らかく微笑んだ。
凛「先…生…っ…グスッ…」
銀「一ノ瀬…いや、凛。好きだ。俺と付き合ってくれねぇか。」
凛「…はい…」
涙ながらにも、凛はハッキリと返事をした。
ようやく気持ちが通じて実を結んだのだ。
二人はしばらくずっと抱き合っていた。