第7章 文化祭【坂田銀八】
銀「じゃ、俺、戻ってっから。」
銀八を見送り、凛はすぐさま注文の品を用意して国語資料室へ向かった。
━ コンコン… ━
凛「失礼します。」
銀「おう。入れ。」
資料室に入ると、そこは案外片付いた綺麗な部屋だった。
銀「何ボーっと突っ立ってんだ。こっち来いよ。」
凛「あ!はい!!」
慌てて銀八の教務机の所にココアが入ったコップを置く。
凛「ご注文のお品、お届けに参りました。」
銀「…ご主人様、は言ってくんねぇの?」
銀八は何かの添削をしていた手を止め、凛を見上げて聞いた。
凛「…ここでも言わせるんですか。」
銀「ったりめーだ。折角のメイド服なんだからよ。」
凛「分かりました。ご主人様。」
銀「おぉー!いいね!!あんがとさん。」
そう言って銀八はココアを一口飲んだ。