第33章 期末テスト【3Z 沖田総悟】
「なあ。」
「ん?私そろそろ勉強再開するけど…何?」
「女子って大体こんなん好きなんですかい?」
総悟が指差しているのは凛の漫画。
俺様生徒会長が、自分のことを好いている普通の同級生にちょっと強引に迫っている、よくある漫画。
「好きな人になら、ちょっと強引にされたらもうキュンキュンしちゃうよ!まあ、イケメンな台詞はイケメンに限るけど…笑」
「ふーん…『キュンキュン』ねえ…」
「もうね、心の中じゃ『ぎゃああああぁぁぁぁ』って感じだと思うよ‼︎至近距離に好きな人がいて、自分だけちょっと特別に扱ってもらって…カッコいいし嬉しいし最高だよ。」
「こんなくっさい台詞、よく言えんな。」
「いいの!好きな人ならなんでも許されるの‼︎」
「へー…じゃあ……」
「ん?…え、ちょ、え⁉︎」
少女漫画について熱く語っていた凛は、総悟に手首を掴まれて上半身をグッと引き寄せられた。
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