第32章 忘年会【土方十四郎】
「さあ皆!グラスは持ったか!」
今日は警察機構合同忘年会。
もちろん今日が将軍護衛の担当の人達はいないけど。
「みんな今年も一年間よく頑張ってくれた!無事、お妙さんを守り抜けた事、礼を言う‼︎来年もお妙さんと俺をよろしくな!今日は存分に楽しんでくれ‼︎乾杯‼︎」
かんぱーーい!!
お妙さんに殺されろーっ!
かんぱーーーい‼︎
真選組局長の近藤さんの音頭で飲み会が始まった。
相変わらずで微笑ましい。
「凛ちゃんもご苦労さんだったな!来年から場所は違えど、同じ国を守る一員として精進していこう‼︎」
「ありがとうございます、近藤さん。真選組の方達には仲良くしていただいて…少し寂しいです。」
「そうだな!俺らも華がなくなってしまって悲しいところがあるが、なぁに、同じ国の下だ。どこかで会うことがあるさ‼︎今日は笑って飲もう!」
「近藤さんはもう既にちょっと出来上がってますね(笑)」
このおおらかさが慕われる理由の一つだろう。
凛も楽しむ事に決め、手に持つジョッキの中のビールをぐいっと煽った。
なにせ、今日は凛の送別会も含められているのだから。
「いい飲みっぷりだ!他の真選組のヤツらとも思い出を語り合ってくれ。」
「はい!ありがとうございます。」
近藤さんは席を他の隊士に譲り、他の警察機構の上役に挨拶をしに行った。