第30章 こたつ【坂田銀時】
「…………何してるアルか?」
入ってきて二人を見つけた瞬間、ジト目になった神楽。
彼女の前には……
「お、お帰り!神楽ちゃん!!」
「はははは早かったな!!」
こたつに入ったまま寝そべって抱き合う二人。
「イチャつくのはいいアルが、せめていたいけな少女の前でくらい離れろヨ。」
幸い、彼女にはそれしか見えていない。
下半身が繋がっているなんて…おそらく想像もしていない。
「ふふ二日酔いにはよ、女のぬ、温もりがいーんだよ!」
「そそそそうなのよ!ごめんね!!み、見苦しくて!!あははははは!!」
「ふー……ん……」
痛い。
神楽の目が痛い。
「あれ?し、新八くんは?」
ナイス!凛!!
と銀時は心の中で叫ぶ。
凛も話を逸らそうと必死。
「あ、そうアル!それを伝えにきたネ!」
「「?」」
「実は…………」
神楽曰く、買い物途中でお妙と会ったらしい。
そして夕食に誘われたとか。
一度万事屋に戻っていたら先に夕食を用意するのはお妙。
それを避けるべく新八がついていって家に帰り、神楽は定春と共に銀時と凛を呼びにきたらしい。
「酢昆布取りに戻ったついでネ。」
「あ、俺らのがついでなのね…」