第30章 こたつ【坂田銀時】
「二日酔いだそうです。」
いつにも増して飲み過ぎたようで、もう昼だというのにこの有り様。
「まったく…糖尿病以外にも病気持ちたいのかしら。」
「ホントですよ。」
すると、傍でしてる会話に気づいたのか、銀時がうっすら目を開けた。
「あー…凛ちゃん…はよ…」
「もうお昼ですけどね。おはようございます。」
「銀さん、僕と神楽ちゃんは買い物に出掛けてきますよ。」
「あー…さっさと行け、駄眼鏡…」
「扱い違いすぎません!?」
冗談を言えるという事はだいぶマシになったのだろうか。
「買い物行くなら…ストック無くなってっから…いちご牛乳と酒…買ってきて…」
「あんたも懲りねえな!」
新八のツッコミが頭に響くのか、ものすごいしかめ面になっている。
「新八くん。銀さんのお世話は私がしとくからお買い物行っていいよ?外で神楽ちゃんも待たせてるし。」
「すみません。よろしくお願いします。」
そう言って、財布を手に取って新八は出ていった。
これ以上うるさくしたら、このダメ男が更に不機嫌になってしまう。
それに、こんな状況ではあるが、恋人である銀時と二人きりというのがちょっと嬉しい凛だった。