第27章 お化け屋敷【沖田総悟】
「ん…?君、腰を抜かしたのかい?」
「はわ…はわわわわ…」
ゾンビの中の人…つまり従業員さんは、おかしな様子の凛を気遣う。
彼なりの優しさ。
見た目ゾンビだけど。
「とりあえず控え室に入ろう。」
そう言って凛に近寄るが
「こ、来ないでぇぇぇ!!」
「ちょ!君!落ち着いて!!」
落ち着いけるワケがない。
ゾンビが自分を捕まえようとしているのだから。
「僕、ちゃんと人間だから!」
ヅラを取るゾンビ…もとい従業員さん。
でもメイクがそのままだから大して変わっていない。
次の客の事もある。
従業員さんは凛を抱き抱えようと手を伸ばした。