第27章 お化け屋敷【沖田総悟】
そこのお化け屋敷は中で道がたくさん分かれていて、出口も複数ある。
どこの道が一番恐いか知っている彼は、凛を待たずに歩を進める。
「沖田さん!ちょっと待って…「うらめしやぁぁ〜」ぎゃあああぁぁぁ!!」
そして今度は
「もうちょっとゆっく「バア!!」きぃやあああぁぁぁ!!」
またしても
「もう嫌だ「そこのお嬢さ」来ないでぇぇぇ!!」
そしていつの間にか沖田を見失ってしまった。
「沖田さん?ど、どこですか?」
足が震えて動けない。
「から、からかってるだけなんですよね?…冗談はやめ、止めてくださいよ…」
だが悲しくも後ろからヒタヒタと足音が聞こえる。
これは…明らかに裸足の音。
沖田ではない。
「血…血を……ウガアアォォォ!!」
「いっやあああああああ!!」
襲ってきたのは血を求めるゾンビ。
恐怖が頂点に達した凛はその場にへたりこんでしまった。