第24章 進路相談【坂田銀八】
夜、暗くなった学校で職員室だけが明かりが灯っていた。
その部屋には銀八が一人、机に脚を上げるという教師らしからぬ格好で書類を眺めていた。
「なんで面談とかしなきゃいけねぇんだよ。進路なんて自分で決めろや。あー…面倒臭ぇ。」
眺めているのは生徒の志望進路用紙。
まだ面談が済んでいない生徒の分だ。
「まずは…」
志村さん家に嫁ぐ
「近藤…男なのに嫁ぎに行くのかよ。サ○エさんか。これはお妙に報告だな。次。」
あんパン屋
「期待を裏切らないジミー。バド選手にしない所がキャラ保ってて良し。次は…マヨか。」
公務員
「勝手になれ。つまんね。次は沖田か……ん?」
━ ピーーーーーーーーー ━
「画面に載せらんねぇ事書くなよ!!お前、本当に高校生か!?ったく………ラストは…ヅラかよ。」
リーダーつまり生徒会長
「いつまで高校いるつもりだ!!」
Z組のアホみたいな回答にほとほと呆れた銀八は、書類を置いて一息ついて肩をコキッと鳴らした。
「しょーもねえヤツばっかだな、俺のクラスは…」
どうしたものかと目を瞑って考えを巡らせていた時、ふいに携帯が鳴った。
━ ピリリリリリ ━
「(誰だよ、こんな夜に……ん?)」
かけてきた相手は、凛だった。