第24章 進路相談【坂田銀八】
「馬鹿なの?お前。職員室でこれ読んだ時、飲んでた茶、吹き出したわ。」
「だって本心ですもん。お茶は私の責任じゃありません。」
「そうじゃなくて、もし他のヤツに見られたらどーすんだって言ってんの。」
凛はムッと頬を膨らました。
「でも先生はちゃんと隠してくれたんでしょ。」
「その時はな。でもこの用紙を教室で回収する時とか、俺が気づかぬまま机の上に置いて、たまたま誰かが目にしたらどうすんだ。俺でも防ぎきれねぇ。」
「だって…」
凛は俯いてしまった。
「俺らには互いに立場ってもんがある。付き合っといて言うのもなんだが…前にそう言ったろーが。最低限の約束ぐらい守れ。」
「……ごめんなさい…」
恋人である銀八にそう言われたら、もう謝らざるを得ない。
か細い声で凛は謝罪の言葉を口にした。