第24章 進路相談【坂田銀八】
銀魂高校3年Z組。
今この教室には人が二人しかいない。
国語教師兼担任の坂田銀八。
3Z生徒の一ノ瀬凛。
二人は机を挟んで向かい合わせに座っていた。
「お前さ、これ、何?」
銀八がヒラリと紙を一枚ちらつかせる。
「私の志望進路用紙です。」
「いや…それは分かってるけど。聞きたいのはこの内容。」
ペチッと机に叩き置かれたその用紙の志望進路欄には
「だから、それが私の希望する未来です。『坂田先生のお嫁さん』」
「アホか!真面目に書け!!」
「だから真面目に考えて出した結果がソレなんですってば。」
「………………はぁ…」
銀八は頭を抱えた。
無下に出来ない事がより一層頭を痛める。
何を隠そう、二人は恋人という秘密の仲なのだから。
そして今は凛の進路相談の面談中である。