第23章 お使い【高杉晋助】
それから、凛は鬼兵隊の一員として船に乗り、色々な事を学んだ。
国が嫌な事から目をそらしている事
本物と名ばかりの武士の事
腑抜けた人々の事
高杉達過激派の行動に全て賛同出来るわけではないけれど…
凛は自分みたいな人がもう二度と出ないようにするべく、出来る事を探しながら高杉達と共に行動していた。
そして国についてだけでなく、他にも教わった。
……女としての扱われ方、とか。
『俺が全部教えてやる。』
そう言って凛を抱くのだ。
何回も、何回も。
暴力的な攘夷活動とは対照的に、とてもとても優しく。
『やぁ…っ!怖い…っ!!』
『安心しろ。恐怖ばっかじゃねえさ。お前には"こういう喜び"も教えてやる。』
『んん…っ!』
『力を抜け。……誰にもお前は傷つけさせねぇよ。安心して俺に預けろ。』
普段寡黙な高杉も、この時ばかりは凛に柔らかい言葉を浴びせるのだった。