第22章 デート【神威】
「あー、らしいねー。」
さすがは幹部の娘…
内情には詳しい。
「もー、知ってるなら教えてヨ。」
「ごめんごめん。でも平気でしょ?神威なら楽に返り討ちに合わせる事できるし。」
「でも俺、弱い奴等に興味ない。」
「怒らせばいいんじゃないの?逆上したら少しは力増すかも。」
凛がそう言うと、神威は凛をゆっくり押し倒し首に手をかけた。
「大事な大事な娘を壊せば、幹部と俺の戦争になるかナ?」
「殺る気?」
凛はにっこり笑ながら、瞬時に全身に殺意を纏った。
神威が戦う気なら全力で迎え撃つまで。
もちろん遊びの一種として。
「でも凛との喧嘩は体力使うしなぁ…今はまだ来るべき時の為に温存しときたいんだよネ。」
「まあ、ここで大暴れしたら船を壊しかねないもんね。さすがに宇宙空間に裸で放り出されたら一瞬で死ぬ。」
確かに、と笑いながら神威は首にかけていた手を凛の服に移す。
「だから今は、殺る気じゃなくて…ヤる気にしようかナ。」
「…気持ちよくしてくれたらパパに『無理矢理汚された』って泣きついてあげる。」
「罰代わりの刺客には是非強い人を希望しまーす。」
二人はそのまま貪るような口づけを交わした。