第19章 誕生日【土方十四郎(5/5)】
それから数年、二人はたまに喧嘩をしながらも幸せな付き合いをしていた。
そして時は5月5日、こどもの日。
愛しい土方の誕生日だ。
今日、仕事を終えた土方は凛の一人暮らしの家にお邪魔していた。
「土方さん、お仕事お疲れ様でした!」
「今日は豪華だな。」
目の前には色とりどりの料理、ケーキまでもが並んでいた。
「全部手作りです!折角の誕生日ですから、頑張っちゃいました。」
「大変だっただろうに、ありがとな。」
箸を取り、手を合わせて「いただきます」と小さく呟き、土方は食事に手をつける。
そういう紳士な態度に、凛は少しドキッとした。
「おっ!肉、美味えな。この味付け、好きだわ。」
「本当ですか!?」
「この煮付けもなかなかイケる。」
「良かった!」
一つ一つの料理を誉めてもらいながら、二人は楽しい食事の時間を過ごした。