第19章 誕生日【土方十四郎(5/5)】
『女守りながらとか…余裕かましてんじゃねええぇぇ!!』
『むぅ…っ!』
『今がチャンスだ!追い討ちをかけろ!!』
『くっ…なめ…てんじゃ…ねえっ!!』
何かを守りながら戦うのは至極難しい。
土方は少しずつ押され始めた。
『(このままじゃ土方さんが負けてしまう!何か…何かないの?)』
当たらなくてもいい。
何か投げる物でもないかと辺りを見渡した。
その時凛は見つけた。
『(え……あ!いけないっ!!)』
土方の死角から、味方の陰を使いながら近寄る敵を。
『死ねえええぇぇぇ!!!!』
『土方さん!!危ないっ!!』
『え、おま、待てっ!!』
━ ズバッ… ━
斬られたのは
『この野郎ぉぉぉぉ!!』
『ひ、ひいいぃぃっ!!』
凛だった。