第18章 入学式【坂田銀八】
「ちょっとイジめすぎたな。悪い。」
銀八は指で凛の目元の涙を拭った。
「俺的には期待してくれて全然構わねえんだけど?」
「…え…それって…」
「そ。俺に惚れて欲しいって事。お前さんに俺が惚れちまったからな。」
そう告げると、凛は目をパチパチとしながらその言葉をゆっくり理解した。
そして理解した途端に驚きで目を見開く。
「惚れ…っ!?ま、まさか!」
「嘘じゃねえって。だから、な?」
「ちょ……んむ……ぅん…っ」
銀八は再び凛の唇を奪った。
上手く鼻で息が出来ないのか、酸素を求めて凛の口が僅かに開いたのも見逃さない。
すかさず舌を捩じ込んだ。
「んあ…っ!……ぁむ…ん…はあ…っ!!」
「(あー…この初々しい感じ…たまんね。)」
顔だけでなく、肌触り、匂い、声、感じ方…全てがツボだった。
そんな彼女からもう手を離す事も出来ない。
銀八の理性は既に粉々に砕かれていた。