第18章 入学式【坂田銀八】
「ところで、坂田先生は私にクラスの事でお話があるという事でしたが?」
「ああ、あれは嘘だ。」
「へ?」
「集まってた生徒の扱いに困ってたみてえだからな。本当はあいつらと同じだよ。」
「えっ!?」
驚いた事に凛は一瞬で顔を真っ赤にして俯いてしまった。
「え?ちょっと…?何、その顔。」
「いや…その…そういうエッチな事にはまだ心の準備とかが…」
「は?いや、昼食のお誘いなんだけど。」
「えっ!?」
勘違いしていたのに気付き、凛の顔は限界まで赤くなる。
そして見るからに慌て始めた。
「やだっ!私、なんて思い違いを!ご、ごめんなさいっ!!今のは聞かなかった事に…うわああぁぁ…恥ずかしいいぃぃ…」
そんな凛の姿を見て、銀八のドS心に火がついてしまった。
凛の髪を一掬い取ると、その毛先を指で撫でた。
「そんな発想になるなんて、一ノ瀬先生って案外エロいんだね。」
「違…っ!さっき坂田先生が生徒達にそういう話をして…」
「それ以前に、『心の準備』って言ってるし、断りもしなかったよな。もしかして俺なら襲われてもいいって思ってる?」
凛は涙目になって何も言えなくなった。